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小さな会社が強いブランドをつくる方法。ブランドづくりには順序がある。

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小さな会社でも大企業にも負けないブランドをつくりたいですよね?
この記事では小さな会社が強いブランドをつくる方法をお伝えします。

1.小さな会社が強いブランドをつくる方法

前回のコラム「ウォルト・ディズニーとブランディングの科学」の中で、バイロン・シャープ氏の著書「ブランディングの科学」における主要な見解を抜粋して紹介しました。

差別化や顧客ロイヤルティがあまり効いておらず、ブランドの成長には、

「認知と買いやすさ(配荷)のベースを市場に創り出し、選ばれる確率を高め、多くのライトユーザーを獲得すること」が必要であることを取り上げました。

従来の「ターゲットマーケティング」に対し、「洗練されたマスマーケティング」が必要と表現しており、

ただそういう方向性になると、少なくともそれにチャレンジできる「体力のある企業(一部の大企業)」が圧倒的に有利ということになります。

それだけでは多くの中小企業や個人でがんばっているお店などにとってあまり意味がないものになってしまうため、大きな方向感を把握した上で、

多くの人が使えるものとしてのヒントを探るべく、もう少しシャープ氏の主張を深く見ていきたいと思います。

・マーケティング従来モデルと将来のモデルの違い

シャープ氏は自身の研究結果から導き出されたものと、従来のマーケティングにおける優先事項との違いを以下のようにまとめています。

「セイリエンス」、「独自性」、「感情」、「身近な関連性」、「記憶構造の構築」などいくつか新たなキーワードがありますが、

今回は特に企業や事業の規模に関わらず知っておけるとよいものとして、ブランドづくりの最初のフェーズになる「セイリエンス」と「独自性」について見ていきたいと思います。

2.ブランドをつくるには順序がある

耳慣れない言葉ですが、「セイリエンス」は突出性や顕著性などと言われ、ブランドの思い出しやすさや心の中の存在感のようなものです。

「セイリエンス」や「独自性」を把握するには、ブランドをつくる手順を見ておくと少し理解しやすいかもしれません。

ブランド論の第一人者デービット・アーカー教授によると、ブランド構築上のコミュニケーションの主な課題には以下の3つが上げられています。

①視認性とプレゼンスの確立
②差別化と連想イメージの形成
③顧客との関係性の構築とその維持・強化

まず
①市場の中で視認性と存在感を高め、
②独自の性質にもとづき好ましい印象をつくり、
③顧客の生活やアイデンティティの一部となる、深いつながりが生じる
ことで強いブランドをつくっていくことができるということです。

ここでいう
①市場の中の視認性と存在感に関わるのが「セイリエンス」
②独自の性質にもとづく好ましい印象づくりに関わるのが「独自性」
ということになります。

・ブランド・ビルディング・ブロックという考え方

もう一つ進めてみますが、アーカー氏の考えを元に、
ブランド・マネジメントの大家ケビン・レーン・ケラー教授が、ブランド構築の手順を考える枠組みとして提唱したのが「ブランド・ビルディング・ブロック」という考え方です。

ブランド構築の手順の中で、一番の土台になり、最も最初にくるのがブランド・アイデンティティをつくる「セイリエンス」になります。

投げかけられる問いは「Who are you?(あなたは誰なのか)」となり、この段階でより「深い認知(=そのものがなくても思い出せる)」、より「広い認知(=様々な状況で思い出せる)」、ことを目指します。

その次にくるのが、ブランド・ミーニングにあたる「パフォーマンス(性能)」や「イメージ」の段階です。同様に問いは「What are you?(あなたは何なのか)」に答え、そのブランドの独自性のポイントを表していきます。

その後、「レスポンス(適切で望ましい反応)」、「リレーションシップ(顧客とブランドの関係性の構築)」と続いていきます。

あまり難しく考えず、この大まかな要点と順序を覚えておく程度でも十分役立つのではないかと思います。

3.ブランディングは大企業だけが行えるものではなない

差別化が上手く機能しなくなると、顧客はますます違いが分からなくなってしまうため、逆説的に「ブランディングの重要性」は増していきます。

同じカテゴリーの中にある複数の「似通った」モノ、サービス、企業群から容易に識別できるようにならなければなりません。

では、「ブランドをつくること」は大企業や資金力が豊富な組織でなければできないのでしょうか?

決してそうではありません。

小さな会社でもそれを生かしてユニークなブランドをつくることは十分可能ですし、

逆に多くの資金を使いながらブランドづくりが上手くいっていない企業はたくさんあります。

むしろ資金力などを生かして認知を広げるパワープレーが難しい小さな会社やスタートアップの企業こそブランドをつくるべきだと思います。

そのヒントは、シャープ氏の著書の中にもあります。

シャープ氏は「革新と差別化がうまく機能すると市場に資産が形成される」ことを上げ、先行した製品が模倣された後もその状態は続いていくと言っています。

・ブランドづくりの実践と手がかり

そのカギを握るのが「自分のフィールドで一番手を目指す」ということでしょう。

これはIFA GAIA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー企業)においても実践したことですが、

「取り巻く環境の力を借りて」、「自社の独自性を軸に」、「小さな会社だからこそ追求できること」を先行してブランドを築いていくことが重要だと思います。

GAIAにおいては

①環境の力を借りる:
 金融リテール業界の閉じたネットワーク内で情報を発信、認知・プレゼンスを高める
②独自性を軸にする:

 ナチュラルに顧客ファーストを実践できる人材の集まり・カルチャーの形成
③小さな会社を生かす:
 ドラスティックな顧客基点のビジネスモデル(フィーベース※)を先行して推進

というポイントを押さえながら、ユニークなブランドを築いていき、現在では、金融リテール業界の中でも「顧客志向の活動を実践している」一つのモデルにされるような企業となっています。

最後になりますが、シャープ氏は「独自のブランド資産」は、顧客がブランド体験から学んでいくものであり、それが築かれるのは、ブランドに一貫性がきちんと維持されているときだけだと言っています。

企業や組織が本来持っている自然なアイデンティティの上にこそ、強いブランドは築くことができるのだと思います。

※フィーベース:コミッション(販売手数料)型ではない預かり資産型のビジネスモデル

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