HOMEコラムマーケティング思考食品もオンラインショップ化 – 消費者がCOVID-19で気づいた利便性

COLUMN

食品もオンラインショップ化 – 消費者がCOVID-19で気づいた利便性

米国の中でも比較的EC化が遅れていた食品業界の変化について、US在住のマーケターSonoda氏にレポートしてもらいました。

コロナ禍でリアル店舗への流通が止まってしまう状況を経験したことや、安全意識の高まりにより、食品の購買行動にも変化が起こっています。

1.進む食品業界のEC化

2020年、アメリカでは食料品の購買客と小売業者の関係に大きな変化が起きました。

これまでEC化が進んでいたB2Cビジネスの中で、伸び悩んでいた食品業界がオンラインでの売上を急増させたことです。

その理由の一つがコロナウイルスによる購買者の「対面での購買を控えたい」という警戒心です。

POSシステム導入サービスを行っている「bizrate insights」が今年5月に952人のオンラインショッパーを対象に行った調査データによると、約85%の消費者は買い物中のウイルス感染を控えたいという懸念を抱えていると述べています。

2.リアルへの流通がストップした影響で伸びるオンライン消費

しかし、食料品購買のオンライン化の理由は直接的なコロナウイルス感染の恐怖だけではありません。

2020年3月、社会全体のビジネスがストップしたことで、流通が回らなくなり、町にある全てのスーパーから日常品が一掃され、誰も、何も、買えない状態が1ヶ月ほど続きました。

(下記は私の自宅近くのスーパーの当時の様子です)

・経験することでオンラインの利便性に気づくユーザー

今年3月に発表された食料品コンサルティング会社「Brick Meets Click」による調査では、

全米の3,950万世帯がオンラインで食料品を購入していることがわかっていましたが、2ヶ月後の今年5月には4,300万世帯まで跳ね上がりました。

Acosta Insights」はこの間の消費者アンケートを実施しており、その結果、消費者がオンライン食料品購買のいくつかの点に気づいたと報告しています。

・求めている商品が高速検索できる
・移動時間をセーブできる
・駐車の課題をクリアできる

広大なアメリカでは、買い物に出かけるだけでも1時間運転しなければならない地域に住む人がたくさんいます。

その一方でロサンゼルスやニューヨークなどの大都市では、渋滞と高額な駐車場料金が問題になっており、東京と同じ感覚で「仕事帰りにスーパーで買い物」というわけにはいきません。

これまでも食品の購入代行+デリバリーサービスはいくつかありましたが、今回の消費者の気づきにより、今後これらのビジネスが成長していくことも必須です。

※ビジネスモデルはUbereatsと同様に、食料品をネットで注文して一般人ドライバーが購入代行、デリバリーするもの

参照:https://www.goodhousekeeping.com/food-products/g28039081/best-grocery-delivery-services/

3.EC売上は軒並み成長。リアル減少で全体に影響

今回のコロナの一件でオンラインの利便性に気づいた消費者がたくさんおり、

30%の新規オンラインショッパーはパンデミック完結後もオンライン食料品の集荷または配達を継続して使用する可能性が非常に高いと予想されています。

(参照:https://www.digitalcommerce360.com/article/online-food-report/

これまでのレポート通り、アメリカ国内でオンライン店舗を持つ小売店の販売売り上げは上昇傾向にありますが、

全体を通してみると売り上げは前年比マイナスになっている小売店舗が多くを占めます。

Adobeデータによると、全小売業者の8月のオンライン売り上げは前年比13%増となっている一方

COACHなど実店舗を主軸にしていた多くのブランドでは

ECの売り上げが去年と比べ3倍となっているものの、総売上高は前年比17.6%と報告されています。

(参照:https://www.whas11.com/article/news/nation-world/coach-inc-is-changing-its-name-to-tapestry-to-reflect-all-three-of-its-brands/482602807

これまでアメリカで就労ステータス(市民権、永住権、就労ビザ)を持ち仕事を失った者へは毎月3,000-4,000ドルの失業手当(EDD)が配当されていたため、経済活動をこれまで同様に進めることができていました。

中には通常の給料よりも高い金額を受け取っていた人もたくさんいます。

徐々に仕事復帰する人が増え、政府からの援助額も減少しつつある現状の中で、今後どのように傾向が変わっていくか引き続き注視していきたいと思います。

(参照:https://www.digitalcommerce360.com/2020/09/16/us-nonstore-retail-sales-jump-21-in-august/

RECOMMEND

関連記事・動画

支援サービスのご検討・ご相談はこちら

Zoomでのオンライン相談が可能です
DOWNLOAD

特別eBOOK
ダウンロード

小さな会社のマーケティングを強くするeBOOK。
動画、無料相談、チェックシートの特典付き

MAIL FORM

お問い合わせ

マーケティング伴走支援、研修、コンサルティングの
ご相談はお気軽に

ダビデ・マーケティング株式会社ロゴ
SERVICEサービス CONCEPTコンセプト CASE STUDY事例 SEMINARセミナー COLUMNコラム COMPANY会社概要 eBOOK特別eBOOK CONTACTお問い合わせ