COLUMN
マーケティングオートメーションとは?導入のメリット・デメリット
マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入する企業が、大手企業だけではなく中小企業や個人事業においても増えています。
今まで人手を活用して行ってきた営業活動が、デジタルマーケティングとして手軽に行えるようになったのです。
マーケティングオートメーションとは何なのか。これから活用してみたいという方のために、どのようなツールなのかお伝えしていきます。
1.マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーションとは、インターネットを通じて見込み客を獲得し、購買を促進させるといった一連の流れを自動化できるツールのことを言います。
今までは顧客に足を運ぶ地道な営業活動によって、マーケティングが行われていました。
しかしインターネットの普及によってユーザーの購買行動が大きく変化したために、今までの営業活動ではモノを売ることが難しくなったのです。
何かを購入する際には、インターネットにおいて十分に情報収集してから、店舗に行って購入するという方が多くなっています。
つまり店舗に向かうときにはすでに購入する商品を決めているということが珍しくないのです。
もし顧客がインターネットにおいて、どのような商品に興味を持っているのか分かるとすれば、とても効率よく営業活動を行うことができるでしょう。
マーケティングオートメーションでは、ユーザーがどのようなサイトを閲覧し、どんな商品に興味を持っているのか自動的に分析することが可能です。
今まではそのような分析は人が手間をかけて行わねばならず、分析できたとしてもユーザー一人一人に合わせた営業活動を行うことなど不可能でした。
マーケティングオートメーションツールを活用すれば、ユーザーに合わせて興味のありそうなコンテンツを効率よくアプローチすることができます。
2.マーケティングオートメーションツールはこんなことができる
1.リードジェネレーション~見込み客を集める
2.リードナーチャリング~見込み顧客の購買意欲を高める
3.リードクオリフィケーション~顧客となる可能性の高い見込み客を選別する
マーケティングオートメーションでは、上記3つのステップを経て、成約に繋げることができます。
①リードジェネレーション~見込み客を集める
興味ある見込み客をサイトに誘導するために、良質なランディングページや顧客情報を獲得するための登録フォームを簡単に作成することができます。
エンジニアなどWEBサイト作成の専門スキルは必要なく、柔軟に適切なタイミングでキャンペーンを作成することができます。
さらに提供しているコンテンツでどのような反応があったのか分析することが可能で、その分析に応じてメール配信を行うなど必要なコミュニケーションが可能です。
②リードナーチャリング~見込み顧客の購買意欲を高める
集められた見込み顧客に対して、メルマガなどさらに関心の高いコンテンツを戦略的に配信し、顧客化へと導くことができます。
マーケティングオートメーションでは、ユーザーの反応に合わせて戦略的にメールマーケティングを行うことが可能です。
ツールを活用することによってメールが開封されたかどうか分析できます。そのためユーザーが本当に欲しいと考えているタイミングに合わせてコンテンツを提供することができるのです。
③リードクオリフィケーション~顧客となる可能性の高い見込み客を選別する
マーケティングオートメーションでは、ユーザーの購買行動をスコアリング機能で分析できますので、より成約の可能性が高いユーザーを選別することが可能です。
購入一歩手前だと考えられる行動を取っているユーザーを選別することができ、そのユーザーを優先してアプローチすることができます。
例えばお問い合わせページやイベントの参加情報など特定のWEBページを閲覧していることによって、顧客の評価を行うことが可能なのです。
3.マーケティングオートメーションを活用するメリット
・見込み客を効率よく獲得できる
・見込み客の購買欲を効率よく高めることができる
・成約率を高めることができる
マーケティングオートメーションはメリットが大きいため、大手企業だけではなく中小企業や個人事業主でも導入が進んでいます。
大手企業では営業スタッフを増員する必要がなくなり、中小企業においては人件費の負担を軽減させながらマーケティングに力を入れることができるからです。
個人事業主においても、今まで個人ではできなかった営業活動を強化できるようになります。
そのため個人向けのマーケティングを行うBtoC企業だけではなく、法人向けのマーケティングを行うBtoB企業においても有効活用することが可能です。
自社サイトに訪れた見込み顧客が、そのコンテンツの中でどのような行動を取っているのか詳細に分析し可視化することができます。
新しい見込み客を増やすことはもちろんのこと、既存の顧客にもさらにアプローチすることが可能なのです。
4.マーケティングオートメーションのデメリット~導入に失敗しないために
・ツールを使いこなすことができない
・自動化の機能には限界があり手作業も必要
・自社に適したツールを導入する必要がある
マーケティングオートメーションにはさまざまな種類の製品がありますので、自社のマーケティングにおける課題や目的にあったツールを選ぶことが大事です。
例えば大規模企業の場合であれば、大規模データベースを利用することになりますので、年間数百万件のメール配信などといったアプローチができなければ意味がないのです。
中小企業や個人事業主であれば、営業活動の効率化に重点を置いて考えます。
マーケティング活動すべてを自動化できるものではなく、機能には限界があり、手作業でつくりこまなければいけない部分はどうしても必要になります。
特に最初の段階で、どんなシナリオで、どういった顧客に、どのようなコンテンツを配信していくのがよいのか十分に考えておくことが必要になるでしょう。
このような作業にあまり時間を割くことができない中小企業や個人事業主においては、
スタート時はできる限りシンプルな目的で割り切った使い方を、また操作がシンプルで、わかりやすいツールが適切です。
5.まとめ
マーケティングオートメーションの概要についてお伝えしました。
マーケティングオートメーションが出てきたのは、数十年前から続くマーケティング上の根深い課題であった「営業とマーケティングの間でのギャップを解消する」手段としての色合いも強いでしょう。
マーケティングチームが呼んできた顧客を、受ける営業側にできるだけ温まった状態で、的を得た顧客として渡すという「マーケティングと営業の間にブリッジをかける」役割を持っていると言えます。
本来の意味を理解し、上手に生かすことができれば、今まで十分にマーケティング活動できなかった企業において、効率よく見込み客を集め、顧客化するための便利なツールになり得ます。
最後に、実践にあたり忘れてはいけないのは、自動化できる便利ツールという側面ではなく、
・マーケティングにおける課題や目的を整理しツールをどう位置付けるか
・配信するコンテンツの制作も含め、長く運用していくための体制をどう維持するか
ということを併せて検討しておくことが、過度な期待外れに終わらせず、継続的な成果に結び付けていくためのポイントになるのだと思います。