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米国ドミノ・ピザ デリバリーサービスAI化の試み

マーケティング5.0では、何かを生み出したり、コミュニケーションを取ったり、ものを届けたり、また価値を高めるために、

カスタマージャーニー全体に渡り、人に似通った活動をするテクノロジーを組み合わせ、応用することがカギになるとされています。

それらは次世代のテクノロジーと言われ、例えばAI、自然言語処理(NLP)、センサー、ロボティクス、AR、VR、IoT、ブロックチェーンなどが含まれます。

今回は、米国在住の広告ディレクターSonoda氏に米国でのAIを活用したサービスの事例について現地レポートをしてもらいます。


1.ドミノ・ピザ ロボットカーデリバリーサービス

先月、アメリカ現地時間4月13日に、世界的ピザチェーンであるDomino's(ドミノ・ピザ)は、ヒューストンの一部エリアでロボットカーデリバリーサービスを展開することを発表しました。

対象地域では、今後、Nuro(カリフォルニア州所在のロボットテクノロジー会社)が製作した完全自動運転車でピザが配達されることになります。

無人ロボットカーデリバリーシステムの仕組みは次の通りです。

  1. 消費者はアプリやウェブサイトでピザを購入の際、デリバリーオプションから「ロボット配達」を選択
  2. 車の位置情報と注文受取に使用できる数値コードを含むテキストメッセージが発行、購入者に送付される
  3. 車両到着後、購入者はロボットのタッチスクリーンに番号を入力し、車のドアが開いてオーダーを受け取る

Nuroが開発したこの無人操縦車は、昨年米国運輸省から規制当局の承認を受けた最初の完全自動運転車両です。

・ドミノ・ピザ デリバリーAI化の試み

実は、ドミノ・ピザのデリバリーAI化はこれが初の試みではありません。

ミシガン州に本拠を置く同社は、2017年、自動運転のフォー​​ドフュージョンハイブリッドを使用して、ミシガン州アナーバーのランダムに選ばれた顧客にピザを配達するという試験的な試みを実施しています。

さらにさかのぼること、2013年にはイギリスでドローンによる配達テストも実施しています。

このような革新的な取り組みは、ブランドの革新と話題性の構築に役立ちますが、

今回もまた過去2回と同様に試験的な試みとして実施されるだけであることが判明しているため、現状では食品デリバリーシステムの改革が完全実装される日はまだ先のようです。

・目的は自動配達システムについて学ぶこと

ドミノのシニアバイスプレジデント兼最高イノベーション責任者であるデニス・マロニー氏は、「自社ブランドが自動配達システムについて学ぶ余地はまだまだある。」と発言しています。

続けて、「このプログラムにより、顧客が配達にどのように反応するか、ロボットとどのように対話するか、そしてそれが店舗運営にどのように影響するかをよりよく理解することが目的である。」と述べています。

革新的な試みで業界をリードしているドミノ・ピザですが、実は配達の自動化を目指しているのはドミノ・ピザだけにとどまりません。

2.ピザハットの取り組み 

2018年、競合のピザハットは、米国トヨタと協力して完全自動運転型配送車両をリリースすると発表しました。

しかし、自動運転車は社会的なメインストリームにはまだ遠く、現在まで実現に至っていません。

過去何年間にもわたり、自動運転車両の開発は各自動車メーカーが本腰を入れて取り組んできてはいますが、交通インフラの問題から、社会的に完全実装されているとは言えないのが現状です。

このような背景もあり、デリバリーの完全自動化には交通インフラの改善が必須の状況ではあるものの、Uberなども導入を検討していると報じられているため、近い将来必ず実現するものだと考えられます。

3.他のAIを用いたサービス例

・AIを用いた自動コピーライト生成(不動産での応用)

 

先日、「LOVELY Oakland!」という書き出しで始まった物件紹介のコピーが注目を集めました。

1,484平方フィートの販売物件について、「緑豊かな正面の造園が自慢」や「明るく魅力的な地中海スタイル」などの物件紹介文を用いて、多数の内覧応募を稼いだ物件紹介です。

経験ある不動産販売業者が書いたと言われても疑う余地のないこのセールスコピーはカナダのスタートアップ企業「Listing AI」が手掛ける最先端AI(GPT-3)によって書かれたものです。

ユーザーが行うのは、家に関する詳細を記入することだけ。残りはAIが行います。

しかも、上記の物件紹介文は、家主が詳細情報を提出してからわずか数秒以内で作成されたとのことです。

アメリカでの不動産販売は、日本と同じく不動産業者を仲介するケースもありますが、それと同じ規模で家主vs購入者という直接取引の構図も存在します。

そのため、販売物件のコピー作成において、必要事項の記入ミスや非プロが書いたことがわかる乱雑な説明文を目にすることも多く、今回「Listing AI」が手掛けたAIによる自動コピー生成には大きな注目が集まっています。

現状では、最終的に人間の手による細かな修正が必要な個所もあるとのことですが、利用者が増え、AIがアクセスできるデータベースにより多くの情報が蓄積されていけば、その必要がなくなる日も近いと思われます。

レポート:広告ディレクター Sonoda


先日AI EXPOに参加した際にも、この不動産の事例のように、AIが膨大な情報を見ながら指定した文字数に合わせて「魅力的な見出し(コピー)」や「分かりやすい要約(サマリー)」をつくるサービスが紹介されていました。

AIなどのテクノロジーを上手く活用し、マーケティング活動をよりスムーズに、顧客から見て自然なものにしていこうという試みは、

マーケティング5.0の中心的なテーマになると同時に、それを実現していくには深い人間の理解がますます重要になってくるのだと思います。


■参照サイト
https://www.cnn.com/2021/04/12/tech/dominos-pizza-delivery-robot/index.html
https://www.kctv5.com/this-ai-tool-writes-real-estate-descriptions-without-ever-stepping-inside-a-home/article_cadf99f4-da35-5442-82d6-7f4f521a64f6.html

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